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AIが49%の仕事を奪っていく!? 今必要とされるリスキリングとは?
2024.7.1 スキルアップ

AIが49%の仕事を奪っていく!? 今必要とされるリスキリングとは?

日々変化し続けるビジネスの現場では、仕事のやり方はもちろん、常に新しい知識を身につけ変化に対応していく必要があります。環境に合わせて変化できなければ業務の効率が下がり、最悪の場合は仕事を失ってしまうことにもなりかねないからです。

このような状況で、今話題となっているのがリスキリング(学び直し)です。リスキリングはもともとデジタル化に対する対応で注目された言葉ですが、近年ではAIの台頭でさらに必要だと言われています。今回はリスキリングの概要やメリット、今後さらに必要とされている背景などについて解説していきます。

リスキリングとは

リスキリング(reskilling)とは、一般的に「技術やビジネスモデル、仕事の進め方の変化に対応するため、新しい知識やスキルを学ぶこと」を指します。リスキリングという言葉自体はもともと存在していましたが、2020年にスイスのジュネーブに本部を置く非営利財団「世界経済フォーラム(WEF)」が開催するダボス会議で、「リスキリング革命(Reskilling Revolution)」として提言されたことにより大きな話題となりました。

リスキリング革命は、「第4次産業革命に伴う技術の変化に対応した新たなスキルを獲得するために、2030年までに10億人により良い教育、スキル、仕事を提供しなければならない」という内容で提言され、日本では経済産業省が「第4次産業革命スキル習得講座認定制度」を立ちあげ、厚生労働省も「教育訓練給付制度(専門実践教育訓練)」と連携して助成金を出すなど、この提言に影響を受けて国として動き始めています。

もともとデジタル化で必要とされていたリスキリング

2020年にダボス会議で改めて提言されたリスキリングですが、DXという言葉が普及し始めた2018年頃からは、デジタル化に対応するため既に必要とされていました。それまでのアナログ的な業務を廃し、デジタル化で効率化を進めるためには新たに身につけなければならない知識や技術が必然的に必要となっていたのです。

リスキリングのメリット

では、リスキリングにはどのようなメリットがあるのでしょうか?ここでは個人のメリットについて考えていきます。

キャリアの現状確認ができる

リスキリングを進めるためには、自分のスキルの確認とどのようなスキルが足りていないか、もしくは新たにどのようなスキルが必要かを見極める必要があります。このような確認プロセスを経ることで、自分のスキル・キャリアについて現状の確認ができます。

経験を活かして新しいチャレンジができる

効率的にリスキリングを進めようとするならば、自身の今までの経験やキャリアを活かすことを考えるべきです。今までのスキルを活かしながら新しいスキルを身につけることで、より競争力のあるキャリア形成や新しいチャレンジができるようになります。

職位向上や収入増が期待できる

今までのキャリアを活かしながらリスキリングできれば、職位の向上や、それに見合う収入のアップが見込めることでしょう。

転職によるステップアップが期待できる

今までのキャリアを活かしてリスキリングすることにより、別の会社に転職することも可能になります。リスキリングして新たに得た知識と現状の待遇を見比べて、慎重に判断しましょう。

AIの台頭でますます必要になるリスキリング

野村総研とオックスフォード大学は、2015年に共同研究の成果として「AIの導入によって日本の労働人口の49%の仕事が10-20年以内に無くなる」というレポートを発表しました。また前出の世界経済フォーラムは「仕事の未来レポート2020」の中で、ロボットやAIなどの新たな技術が進化・普及することで2025年までに世界中で8500万人が職を失うとも予測しています。

2023年、Chat-GPT(生成AI)の登場で大きな話題となったAIは、ほぼ確実に人間の職業を侵食し始めることでしょう。このようなAIの侵食に対抗するためにも、現在のスキルを確認し、足りないスキルを補っていくリスキリングは重要な対抗手段となります。

まとめ

一方、世界経済フォーラムは同じレポートの中で「AI分野やデジタル分野を中心に、9700万人分の新たな仕事が生み出される」とも予測しています。大切なことは環境の変化に合わせ、自分の知識や仕事を常にアップデートしていくことだと言えるでしょう。