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インフレ時代には、給与以外の収入源確保が必要
2024.9.25 ワークスタイル

インフレ時代には、給与以外の収入源確保が必要 [パート1]

インフレ時代。スーパーやコンビニエンスストアの商品の値札を見て、物価が徐々に上昇していることを実感している方は多いのではないでしょうか。物価上昇の背景として、国際的な原材料価格上昇や、円安による輸入コスト増加などがあげられ、今後もこのインフレは続くと思われます。こうしたインフレ時代、私たちは“収入源”について、どのように考えるべきなのでしょうか。

物価はあがっているのに、賃金は上がらない現実

インフレとは、物やサービスの価格が継続して上昇していくことです。例えば、物価が毎年2%ずつ上昇するとしましょう。現在100万円のモノは、翌年は102万円、5年間で約110万円、10年後は約120万円まで上昇します。つまり、同じ金額で買えるモノの量が減るということです。

これをお金の価値として換算すると、現在の100万円は5年後には約90万円、10年後には約80万円に目減りします。

インフレに対応して、賃金も上昇すればよいのですが、実をいうと日本の賃金はこの30年間、大きな変化がありません。近年になってわずかに上昇傾向にあるものの、その伸びはとても緩やかで物価上昇に追いついておらず、実質賃金は横ばいか、むしろ減少しているともいえます。特にエネルギーや食品などの生活必需品のため、たとえ賃金が上昇したとしても実感しにくいのが実際でしょう。

資産形成のためには、節約するか収入を増やすか

資産形成のためには、3つの方法しかありません。

1.節約する

支出を減らすことでお金を蓄積する方法です。家賃や携帯電話などの固定費の見直し、サブスクリプションの整理(不要なものの解約)、食費などの生活費の節約などが挙げられます。

2.収入を増やす

収入を増やし生活費のゆとりや将来のための資金、投資資金を確保します。

3.運用する

資産を効果的に運用しお金を増やす方法です。株式投資や投資信託、不動産投資、個人年金保険などがあります。最近では新NISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)を始める人が増えています。

この記事では3の「収入を増やす」方法を考えていきましょう。

会社員であれば毎月の給与はある程度固定されており、大きな昇給はなかなか難しいものです。そこで考えたいのが「副業」です。

現代の日本の雇用環境は非常に不安定で、給与が減少したり、リストラされたりするリスクがあります。また、先述した通り、物価が上昇するなか、1つの収入源だけでは経済的な支えは不十分で、副業による別の収入源の必要性が高まっているといえるでしょう。

また、2019年6月、金融庁の金融審議会の報告書「高齢社会における資産形成・管理」の中で指摘された、「老後2000万円問題」が話題になったように、公的年金だけでは、老後の生活費をカバーできない家庭が多いことが分かっています。

65歳で退職しその後年金生活に入ったとき、年金でカバーしきれない分は貯蓄から切り崩していくことになりますが、平均寿命が長くなっている今、老後資金は一昔前よりも多くなっています。(生きる時間が長いということは、それだけお金がかかります!)つまり、老後資金は早い段階で準備を進めなければいけません。

副業を持つことで、定年後の収入源を確保することができ、老後の生活を大幅に軽減できる可能性があるのです。

業には自分の得意なことを選ぼう

副業にはいろいろな種類がありますが、おすすめしたいのが、「得意なこと」に取り組むことです。それにはいくつかの理由があります。

1. リスクの軽減

すでに経験や知識があることで、新しく学ぶ時間を削減でき、スキルアップに時間を使えるようになります。経験があることで、失敗するリスクを低減できます。

2. 市場価値の向上

得意なことを副業にすることで、よりスキルアップでき、市場価値が高まります。専門性の高い内容であれば、より高い報酬が期待できます。

3. ネットワークを築きやすい

得意なものについては、すでにある程度のネットワークが構築できている場合があります。副業の場合、人脈から仕事を依頼されることが多く、紹介が紹介を生んで仕事につながっていくものです。得意なものであればあるほど、人脈を構築しやすく、新しいビジネスチャンスが生まれる可能性があります。

まとめ

インフレ時代には、物価上昇や経済不安に対応するためにも、副業は有効な手段になります収入を増やすことで生活費にゆとりが生まれると同時に、将来の経済的リスクの低減にもつながります。また、新しいスキルの習得、今あるスキルの向上につながり、セカンドキャリアを豊かにする可能性も秘めています。インフレ時代に備えるためにも、今できることから副業を検討してみてはいかがでしょうか。