グローバル化が進む国際社会では、日本人だけでなく海外の人ともコミュニケーションを円滑に進められる人材が求められます。こうした背景のもと「グローバルコミュニケーション」というフレーズがしばしば取り上げられるようになりました。
言葉を耳にしたことがあっても、具体的な意味や重要性についてはよくわからないという方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、グローバルコミュニケーション力の定義や重要性、必要な要素、磨き方を解説します。
グローバルコミュニケーション力とは
グローバルコミュニケーション力とは、異なる文化や価値観を持つ人々と円滑にコミュニケーションをとる能力です。多国籍のメンバーと円滑に仕事を行うためには、語学力だけでなく、相手の文化や習慣を理解し受け入れたうえで、自分の意見や主張もしっかり伝えるコミュニケーション力が必要になります。
グローバル化に伴い、日本で働いていても、海外企業や外国人とやり取りすることはもはや珍しいことではありません。グローバルコミュニケーション力は、多様なバックグラウンドを持つ人々と協働するために必要不可欠といえます。
国際社会において、グローバルコミュニケーション力は、幅広い業界や職種で評価されやすいスキルの1つです。日本で働くにせよ、海外で働くにせよ、就職や転職の際に大きな武器となるでしょう。グローバルコミュニケーション力を身につけておけば、自分の市場価値を高められ、キャリアの選択肢が広がります。
ローバルコミュニケーションを構成する要素
1.語学力
母語の異なる人々と意思疎通するためには、語学力は必須です。会話にせよ、文章でのやり取りにせよ、ある程度の語学力がないと相手と意思疎通を図れません。最低限でも日常会話からビジネスレベルの英語力を身につけておく必要があるでしょう。
2.コミュニケーション能力
グローバル人材には、語学力だけでなく、コミュニケーション能力の高さも求められます。日本では「空気を読む」「察する」といった特有の文化がありますが、外国人とのコミュニケーションでは通用しないことがほとんどです。外国人とコミュニケーションをとる際は、直接的な言葉で、わかりやすく伝えることが求められます。
3.ダイバーシティの精神
異なる文化背景を持つ人々と信頼関係を築くためには、多様な文化や価値観などを受け入れていくダイバーシティの精神が必要になります。相手の言語や文化についての知識を学び、理解を深めることは、国境を超えたコミュニケーションの一助となります。
グローバルコミュニケーション力を磨く方法
1.実践的な英語力を身につける
日本人は学校教育で英語学習にかなりの時間を費やしていますが、言語の知識があるのにも関わらず、ビジネスの場で英語を使ったコミュニケーションができない人が多いのが現状です。スピーキング力を高めるには、英語を話す練習の機会を多く持つ必要があります。英語カフェに参加する、SNSやチャットアプリなどを活用して海外に住む人と交流するなど、英語で会話する時間を増やしましょう。
2.アサーティブコミュニケーションを意識する
アサーティブコミュニケーションとは、相手を尊重しながら、自分の意見や要望を的確に伝えていくコミュニケーションです。グローバル社会では、日本人特有の謙遜や遠慮といった感覚は通用せず、適切な自己主張力が重要となります。
アサーティブなコミュニケーションを意識すると、言いにくいことも上手に伝えられ、良好な関係が築きやすくなります。相手に自分の意見や気持ちを伝える時は、曖昧な表現や感情的で不躾な口調は避け、簡潔で正直なコミュニケーションを心がけましょう。
3.海外体験プログラムに参加する
海外体験プログラムに参加することも、グローバルコミュニケーション力を実践的に身につけるために有効な方法です。海外体験プログラムを通じて、語学力の向上を図るとともに、グローバルな視野を養うことができます。実際に海外の環境に身を置くことは、異なる文化や価値観を直接体験し、異文化への理解を深める良い機会となるでしょう。
まとめ
国境を越えたビジネス展開が進む中で、グローバルコミュニケーション力の必要性はますます高まっています。スキルを高めるために、まずはできることから始めてみましょう。