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外国人が見た日本とは?住みやすいけど、働きたくない?
2025.1.4 ワークスタイル

外国人が見た日本とは?住みやすいけど、働きたくない?

外国人にとって、日本は魅力的な移住先として人気があります。その一方で、2019年の英金融大手HSBCホールディングスの調査において、日本は「外国人が働きたくない国ランキング」で最下位から2番目という不名誉な結果となりました。なぜ日本は「住みたいけど働きたくない国」なのでしょうか。その真相に迫ります。

外国人が日本に住みたい理由とは?

実際に日本に住む外国人は増加しており、今後も増加が続くことが予想されています。2023年6月末時点の在留外国人数は約320万人で、2050年前後には1,000万人を超え、欧米並みの人口1割を超える見込みです。外国人が日本に住んでみたいと憧れる理由として、大きく以下のようなものが挙げられます。

1.治安の良さ

多くの外国人が日本に移住したいと考える大きな理由の一つに、治安の良さがあります。日本は世界の中でも治安の良い国として知られており、凶悪犯罪に遭う確率が極めて少なく、夜間でも比較的安全に外出できる環境が整っていることが魅力です。

2.公共交通機関の発達

日本は公共交通機関が発達しており、時間も正確です。特に東京では、地下鉄やバス、JR線が張り巡らされており、始発から最終便まで本数も多く、車がなくても容易にアクセスできます。電車やバスが時間どおりに来ることや、車内が清潔なことは、外国人に驚きや感動を与えています。

3.医療制度の充実

日本は国民皆保険制度を導入しているため、誰もが安心で安全な医療サービスを少ない費用負担で受けられる環境にあります。しかし、海外では自由診療のところも多く、非常に高額な医療費を請求されるケースも少なくありません。外国人であっても健康保険料を納入していれば、日本人と同じように3割負担で医療を受けられます。

4.日本文化への憧れ

日本の伝統文化や食べ物、観光地は世界中で人気があります。日本人が考えている以上に、侍や忍者に憧れている外国人は多いようです。また、アニメやマンガ、ゲーム、ファッションといった日本のポップカルチャーは、海外でも注目を集めており、若い世代を中心に大きな影響力を持っています。

外国人が日本で働きたくない理由とは?

日本では人手不足が叫ばれており、外国人スタッフの必要性はますます高まっています。しかし、日本で働くことに魅力を感じる外国人は決して多くありません。その理由を見ていきましょう。

1.賃金が安い

かつて外国人労働者が日本を選ぶ理由の一つとして、母国よりも給与が高いことがありました。しかし1990年代初頭のバブル崩壊後、日本の賃金水準は長らく低迷が続いています。現在では円安の影響もあって「稼げない国」になっており、海外先進国との差は開くばかりです。

2.ワークライフバランスが悪い

日本では、サービス残業を含む長時間労働が常態化している企業が多く、世界各国の中でもワークライフバランスが進んでいないという課題を抱えています。残業をよしとする風潮や、有給をとることを控えさせたりする同調圧力は、外国人労働者にとって大きな不満の原因になっています。

3.日本特有の「暗黙のルール」がわからない

日本の企業では暗黙のルールが多く存在します。たとえば「上司より先に帰ってはいけない」「5分前行動」などは、多くの外国人労働者には理解できません。また、日本人同士のコミュニケーションでは、相手の気持ちを察することや場の空気を読むことが重視されますが、外国人にはこうした考え方がないため、誤解やトラブルが生じることがよくあります。

まとめ

多くの外国人にとって、日本は「住みたいけど働きたくない国」といわれています。ここ数年、日本人の人口は減少傾向にあり、経済や社会の担い手として外国人を受け入れることは喫緊の課題といえるでしょう。日本が持続可能な未来を築くためには、日本人はもちろん、外国人にも働きやすく住みやすい環境を整えることが重要ですね。